歯科矯正では、矯正装置を用いて歯を理想的な位置へ動かす「矯正治療」を行います。矯正治療には、ブラケット矯正やマウスピース型矯正などがあり、患者さんのライフスタイルやご希望に沿った方法をご提案しております。
成人矯正
成人矯正とは、大人になってから行う矯正治療のことです。歯並びが乱れていることで口元に自信を持てなくなり、ネガティブ思考になったり人前で笑顔になれなくなったりする方は少なくありません。 成人矯正で歯並びを整えて美しい口元へと導くことで、自信を取り戻せるとともに明るい気持ちになれるでしょう。
小児矯正
小児矯正とは、子どものうちに受ける矯正治療のことです。一般的に3歳から始められるといわれている「一期治療」と、永久歯が全て生え揃ってから行う「二期治療」があります。小児矯正の基本は、一期治療で永久歯がきれいに並ぶことができるあごのスペースを確保し、二期治療で仕上げることです。一期治療の効果が高いほどに、二期治療の治療期間が短くなり（抜歯がいらないなど）、お子さんの負担を軽減できます。 小児矯正で歯並びを整えて見た目ももちろんですが、むし歯になりにくい口内環境へと導きましょう。
当院の成人矯正の種類
当院では、患者さんのライフスタイルやご希望を踏まえ、次の矯正装置の中から最適と思われるものをご提案しております。
マウスピース型矯正
マウスピース型矯正とは、透明のマウスピースを決められた時間だけ装着し、歯に少しずつ力をかけて理想的な位置へと歯を動かす矯正治療です。当院では、コンピューターシミュレーションで治療計画を立て、マウスピースを定期的に交換しながら歯並びを整えるマウスピース型矯正「インビザライン」をはじめとして、さまざまなマウスピース型矯正装置を取り扱っております。 マウスピース型矯正は、矯正装置の見た目や、矯正中のむし歯のリスクを抑えたい方、食事を楽しみたい方などにおすすめの矯正治療です。
※インビザラインは未承認医療機器になります。
※薬機法において承認されていない医療機器について。
※完成物薬機法対象外(薬機法未承認)の歯科矯正装置(医薬品)であり、 承認医薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
治療可能な症例
インビザライン・システムは、軽度な歯列矯正から中等度および重度の不正咬合までの症例を治療できることが、臨床上示されています。
メリット
- 透明のマウスピースを使用するため目立たない
- 周りの人に知られることなく矯正できる（接客業や営業の方でも矯正治療を受けやすい）
- 歯磨きや食事のときは外せるので衛生的
- 装着中の異物感が少ない
デメリット
- ブラケット矯正と比べて適用できる症例に制限がある
- 決められた時間だけ装着しなければ治療期間が延びる
- 落とすと割れてしまう恐れがある
インビザライン矯正治療の流れ
インビザラインによる矯正治療は、カウンセリングとレントゲン撮影などの精密検査の後、以下のような流れで治療を進めていきます。
step:1 まずはご相談ください！
矯正治療に関して、丁寧に説明させていただきます。 可能であれば、お口の中を診せていただき、その患者さんごとに現在の状態についてもお話しさせていただきます。 治療内容や期間、費用面などご疑問点を解消してから検査へと進みます。
step:2 診査・診断のための精密検査
ご相談を受けて矯正治療の内容をご理解、ご納得していただきましたら矯正治療を進める上で必要なデータをそろえます。当院ではCTなどを含めた新しい機器を用いて矯正治療を行っております。
step:3 治療方針のご説明
歯科医師が患者さんに適した治療計画を立案します。 患者さんに治療計画のシミュレーション画像をご覧いただきながら、治療計画の詳細と治療期間についてご説明します。また、治療後の仕上がりもシミュレーション画像にて患者さんにご確認いただきます。
step:4 装着レッスン・治療スタート
矯正治療が始まると、定期的（1〜3ヶ月に1度）に矯正装置をチェックします。 矯正期間は患者さんの状態によって異なります。 矯正治療を出来るだけ早くきれいに終わる為には、定期通院をして装置の調節や歯の状態の管理を行う必要があります。 ご自宅でも歯磨きをきちんとし、矯正装置を正しく使うことがとても大切です。
step:5 矯正治療終了
（保定・経過観察）
治療が完了した後でも、歯並びが安定するまでには時間がかかるため、そのまま放置すると歯はもとの位置に戻ろうとします。それを防ぐために保定装置を装着していただきます。
保定装置はマウスピース型のものや、前歯の裏側にワイヤーを装着するものがありますが、患者さんの歯の状態に合わせて選択します。保定装置を装着する期間は、基本的に歯の移動にかかった時間とほぼ同じです。
定期的な観察が大切なので、通院していただきながら経過をしっかりと確認させていただきます。
ブラケット矯正
ブラケット矯正とは、ブラケットと呼ばれる矯正装置を歯に取り付け、そこにワイヤーを通して歯に力をかけることで、理想的な位置へ歯を動かす矯正治療です。最も古い歴史がある矯正治療で、軽度から重度までのほとんどの症例に適用できます。その一方で、矯正装置の見た目が気になったり、装着時の違和感に悩まされたりする方も少なくありません。
このような方におすすめ
- 治療中の審美性よりも治療の効果を優先したい方
- 金属アレルギーがない方
- 複雑な歯並びでマウスピース型矯正の適用が難しい方
- できるだけ短期間で治療を終えたい方
治療可能な症例
- 出っ歯
- 受け口
- 叢生（そうせい）
- 開咬（かいこう）
- すきっ歯 など
メリット
- 数多くの研究が行われてきた信頼性が高い矯正方法
- 幅広い症例に適用できる
- 目立ちにくいブラケット、ワイヤーもある
- 他の矯正方法に比べて、短期間で治療ができる
- 矯正の費用が比較的お手頃
デメリット
- 口の中に異物感がある
- 口を開けたときに目立つため周りの人に矯正していることを知られる
- 金属アレルギーがあると適用できない場合がある
当院の小児矯正の種類
当院では、お子さんの歯並びや顎の成長状況を踏まえ、適した治療計画を立てることを心がけております。理想的な矯正治療を実現するために、次の中から矯正方法を選択いたします。
顎顔面矯正
よくない歯並びになる原因
このような方におすすめ
- 歯を傷めることなくあごの成長を促したい方
- 矯正後の後戻りを防ぎたい方
- 子どもの頃から矯正して口腔機能の土台を整えたい方
- 鼻づまりやいびきに悩まされている方
メリット
- かみ合わせが改善して正しい咀嚼ができるようになる
- 口呼吸から鼻呼吸へ切り替えられる可能性がある
- 歯がきれいに並ぶスペースを確保できる
- 二期治療の矯正期間を短縮できる可能性がある
- 二期治療で抜歯を伴う矯正治療が不要になる可能性がある
デメリット
- 矯正装置によって歯が押されることで痛みを感じる場合がある
- 異物感によって不快な気分になる場合がある
- 話しにくくなる場合がある（数日で慣れることが多い）
顎顔面矯正の治療の流れ
①矯正相談・検査
初診相談では、まず患者さんご本人やご家族の方が気にされていることやご要望などをお聞きします。初診検査、精密検査を経て、模型を使って不正咬合などをわかりやすくご説明し、今後の治療と費用、期間のご提案などを行ないます。
ご納得いただいてから実際の治療をスタートさせます。ムシ歯などがある場合は先に治療を行ないます。
②矯正装置作製
歯型をとって矯正装置の作製をおこないます。
③矯正装置取付
歯のお掃除をした後、実際に矯正装置を装着します。装置の取り扱いやお手入れなどを説明します。
とくに、装置の説明や効果などをしっかりご説明します。
④治療（矯正期間）
治療装置は、症例や成長に応じてオーダーメイドで一人ひとりにあったものを使います。
⑤調整→定期検査
矯正の確認や歯のメンテナンスを定期的に行います。
定期的に歯の型取り、写真撮影、レントゲン撮影を行って評価します。
⑥保定期間
長い期間、歯に装着されていた矯正装置を取り外します。
治療完成後の歯の位置をキープするために、歯型を取って取り外し可能なマウスピース状の保定装置（リテーナー）を作成します。
全ての治療が完了
安定が確認されてから全ての矯正治療が完全に終了します。
ご希望の方はこの後もメンテナンスを続けさせていただきます。
床矯正
このような方におすすめ
- 取り外し可能な矯正装置を使いたい方
- 子どものうちに矯正治療を始めて負担を軽くしてあげたいという方
- あごが小さくて歯が並ぶスペースがない方
治療可能な症例
- 叢生
- 出っ歯
- 受け口
- 過蓋咬合
メリット
- 二期治療で抜歯をせずに済む可能性が高まる
- 取り外し可能なため矯正中のストレスを抑えられる
- 食事や歯磨きのときは取り外せるので衛生的
デメリット
- あごの拡大できる範囲には限界があるため適用できる症例が限られる
- すべてのお子さんに適用できるわけではない
- 歯の並ぶスペースを十分に確保できなかった場合は二期治療が必要
- 装着時間が短すぎる（装置のつけ忘れ、紛失など）と治療期間が長くなる
マウスピース型矯正
「インビザライン・ファースト」
世界中でも症例数が多いマウスピース型矯正「インビザライン」を取り扱う米国アライン・テクノロジー社が子ども向けのマウスピース型矯正装置を開発しました。
マウスピース型矯正「インビザライン・ファースト」は、7～9歳くらいのお子さんに適した矯正治療でインビザライン同様、透明のマウスピースを使った治療のため矯正していることが目立ちにくいということが特徴です。また、ブラケットのように金属を使用していないため、転倒などで口元をぶつけた際のケガのリスクが少ないこともメリットといえるでしょう。症状によっても差がありますが、二期治療を行わなくても歯列が整う可能性が高い治療法でもあります。
このような方におすすめ
- 矯正していることを周りの人に知られたくない
- 異物感によるモチベーションの低下を防ぎたい
- あごのスペースを拡大しながら歯を理想的な位置へ動かしたい
- スポーツをしているため矯正装置で口を切らないか心配
治療可能な症例
- 出っ歯
- 受け口
- 過蓋咬合
- 叢生
- 交叉咬合
- すきっ歯
- 側方偏位
- 開咬
メリット
- 透明のマウスピースのため周りの人に矯正中だと気づかれにくい
- 金属の矯正装置と比べて違和感が少ない
- 口元にボールなどが当たっても口を切りにくい
- 食事や歯磨きのときは外せるため衛生的
デメリット
- 適用できる症例が限られている
- 毎日一定時間の装着が必要
- 装着時間が短すぎる（装置のつけ忘れ、紛失など）と治療期間が長くなる
※インビザライン・ファーストは未承認医療機器になります。
※薬機法において承認されていない医療機器について。
※完成物薬機法対象外(薬機法未承認)の歯科矯正装置(医薬品)であり、 承認医薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
■成人矯正
- マウスピース型矯正：10万円～80万円
- ブラケット矯正
部分矯正：：5万円～55万円
全体の矯正：80万円～150万円
■小児矯正
- 顎顔面矯正：44万円
- 床矯正：6万円～50万円
- インビザラインファースト：50万円
※上記はすべて税込表記です。
※上記の費用には、保定装置費用が含まれます。
※歯科矯正は、保険が適用外となるためすべて自費の診療となります。
